弱冠23歳!
若きパティシエールが織りなす
温故知新な平戸スイーツ
彼女自体が、甘くてフワフワのスイーツみたい!笑顔がとっても可愛いお嬢さん…という柔らかなイメージの尾上さんですが、2年前に老舗和菓子店【蔦屋】が洋菓子部門をオープンさせた時から、1人で洋菓子を作り続けているスペシャリストなのです。真っ赤なオーブンが設えてあるオープンベーカリーが尾上さんのテリトリー。どんな思いで彼女は日々、ケーキを焼いているのでしょう。
「小さい頃からケーキを作ったりするのがとても好きで、自然とこの道に進んでいました。長崎市にあるパティシエの専門学校を卒業し、福岡へ。半年ほど修行した頃に、地元・平戸の【蔦屋】が洋菓子部門をオープンするということを聞き、平戸に帰ってきたんです。【蔦屋】と言えば、平戸で知らない人はいない和菓子の名店です。【蔦屋】が作る洋菓子ということで、期待も大きかったですし、初めは無我夢中でしたね。洋菓子というとどうしてもフランスやイタリア、ヨーロッパといったイメージになってしまいますが、和菓子店が作る洋菓子ですし、お店自体も「和」の雰囲気を持っているので、洋風のイメージに走りすぎないように、というのは常に考えています。
和菓子もそうですが、新作を考案する時は「四季」を織り込むように心がけています。季節のフルーツと平戸産の新鮮な卵や牛乳で、誰もが安心して食べていただけるものを作りたいですね。社長は和菓子の職人なんですが、新作を一緒に考える時はとても刺激的で勉強になります。和菓子からインスパイアされた洋菓子、洋菓子にヒントを得た和菓子、そういったクロスオーバーした、平戸らしい、【蔦屋】らしいお菓子を楽しんでほしいです。いつか、小さな子たちに憧れられるようなパティシエールになりたいですね(笑)」。
季節毎に登場する新作のロールケーキと平戸産の玉子をたっぷり使ったプリン、尾上さんが作るスイーツは素朴でいて女性らしい優しさが溢れているようです。平戸を訪れたら、ぜひ尾上さんが作る平戸スイーツを味わってみてください。